虫をおどり食いしかけた話

学校の帰り道、自転車をこいでいた時の出来事

いつもの通学路で家に帰るところだった

橋を渡り、一息つくところでそれは起こった

橋の下り坂にかかり、息を吸おうと口を開けた瞬間

喉の奥にスポッと何かが収まった

大きさはe-maのど飴くらいのそれは

私が今まで食べたどんなものよりも強烈な味がした

あえて言葉にするなら甘苦辛酸っぱいといったところだろうか(パクチーをもっとヤバくした感じ)

そんな味を認識するかしないかのうちに

私は大量のつばと一緒に「グボエエッ」とかいいながら吐き出していた

メタリックな緑色をしたコガネムシのような物体が飛んでいったのを涙ながらに確認した

あんな大量のつばが出たのも初めてだった

(美味しいもの以外でもつば沢山出るんだね)

道ばたにつばを吐くのはいけないと親からしつけられていたがさすがにムリだった

その後も味がしなくなるまでつばを飛ばしながらフラフラと自転車をこいでいき

私は帰路についた

パクチーを食べる度に思い出すトラウマであった

あの虫の正体はなんだったのだろうか

他の虫もあんな味がするのだろうか

なぜあんなにつばがあふれたのだろうか

疑問ばかりが残った

タガメとかまたいつか食べてみてもいいかもしれないな…

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